marvinroのブログ

変な映画と音楽とファッションの話。

「Dickies・REDKAP・BENDAVIS」あなたはどれを選びますか?

ストリートシーンを語る上で欠かせないモノ、 

 

ワークパンツ。 

 

安くいつでも替えの効くワークウェアはユースカルチャー、ストリートムーブメントからは切り離せない相棒。一生の伴侶。 

 

今回は中でも、ディッキーズ・レッドキャップ・ベンデイビスの違いと小話を紹介します~ 

 

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まずは最も有名なディキーズ。 

ワークブランドにしてスケートチームがあったり、定番の874には歌もあるくらい知名度の高さを誇ります。

 

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元々ロサンゼルスで工場で働くスケーターやミュージシャン作業着として着用されていたようです。 

日本でも値段が安くいつでもどこでも手に入るため、今でも老若男女問わずにんきっがあります。

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この折り返しの白ステッチに惚れ込んだお父さんお母さん、スケーターなど多いのではないでしょうか。笑

パリッとしててラフでタフです。 

 

 

 

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続いてレッドキャップ。

実はこのロゴはブラジルのたばこメーカーから来ているそうで、

ディッキーズよりも少し渋目な印象です。 

 

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色もディッキーズに比べるとワントーン地味な配色。 

生地感も柔らかめでワークパンツの中でもスラックスに近いような感覚で履けます。 

 

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すこしマッドなの確認できますかね?笑

実はゼネラルモーターズの作業着としても使われているようで、車好きのおじさんお兄さんに好まれるのも納得です。

ディッキーズのパキパキ感が苦手な方には一度試してみてもらいたいです。 

 

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最後はベンデイビス

3つの中で一番あたま悪いワークブランド。 

ロゴは創業者がモチーフらしいのですが、ゴリラかゴリラ、ゴリラにしか見えないそんなシャレたっぷり差がサンフランシスコのワーカー、アーティストに受けたのかもしれません。 

 

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ビースティが履いてるのもベンデイビス。 

 

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ベンデイビスはレッドキャップのような渋さとは打って変わって、ハードコア、アンダーグランドなシーンで受けたようです。

 

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ゴリラカットなどかなり極太なラインも出ているのですが、上の写真の通り「全部太い」笑

そして一番生地が分厚くタフなので、まさにハードコア。

そして頭の悪さ。

男くさい方にはベンデイビスが一番合うかもしれません。

 

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自分にピッタリな伴侶は見つかったでしょうか。

やはりワークパンツの魅力は安くタフなこと。

ブランドのパンツの基には必ずこうしたワークウェアがありますし、うざったいほどの拘りを持って選んでみてもいいかもしれません。笑

 

かなり面倒くさい内容で失礼しました。 

 

 

 

世界を変えたカラス属「黒の衝撃」

80年代のファッションシーン、ハイブランドがドレッシーでカラフルなデザインを発表している中で、ある種タブーを犯し世界に衝撃を与えたと言われているブランドがあります。 

 

COMME des GARÇONS、Yohji Yamamoto

 

上記2ブランドは色彩がダーク(黒)、素材は古着のようなもので、シワシワなものや穴の空いたものや加工したものを使用していました。

 

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当時、「黒:ダーク」のカラーは「反骨」などを意味しあまり使用されない色であり、その色をあえて前面に打ち出した点も衝撃的でした。

既存のシステムにアンチテーゼを唱えることは批判を受けやすい一面がある半面、世の中を盤上ごとひっくり返すこともできるかもしれません。 

 

この衝撃はその後日本で「カラス属」と言われる黒ずくめのスタイルで町を埋め尽くす現象へと飛び火していきます。 

多くのアーティストも2ブランドに多くの影響を受けており、ヨウジヤマモトのコレクションでは、YMOの細野晴臣高橋幸宏も参加していたようです。笑

 

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最近だと、ビョークや山口一郎などがよくギャルソンに身を包んでいるようです。

 

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テクノ系のアーティストばかりなところはさておき。。笑

それだけの衝撃を与え、約50年もの間、新作を作り続けているこのヨウジとギャルソンは流行りの変動が激しい日本でも生き残ってきました。 

 

単にモードというわけではなく、ビンテージのミリタリー、ワーク、ドレスなどのファブリックをアップデートさせていることが、服に興味の少ない人から、鬼のように詳しい人にまで愛されている秘訣なのかもしれません。

 

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コチラは個人的な推測では、フランス軍のヘンリーネックサーマルをベースに、40年代のヨーロッパのフィッシャーマンのパンツをサンプリングしているように見えます。 

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あくまで私の予想ですが。。。笑

 

みんなが知っているようなブランドにも、ルーツや基となったカルチャーがそれぞれ存在しています。

ブランドを古着の視点からみたり、古着をカルチャー色でみたり、ワークウェアに無限の可能性を感じたりと、

服は追及するだけ様々な見方があるようです。 

 

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いろんな服を着て、感じて、考えて、自分だけのスタイルを作ってみたいですね。 

 

 

 

映画「エレファント」と服の話。

「ELEPHANT」

2003年 ガス・ヴァンサント

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あらすじとしては、全米を震撼させたコロンバイン事件を元に、そこに暮らしていた生徒達の日常を描いたうえでその事件が起きた瞬間を捉えたというもの。 

 

最後の15分までは淡々と10代の学生の日常がダークな雰囲気をちらつかせながら突き進んでいきます。 

問題を抱えた父親の面倒を見ていたり、カメラで写真を撮るのが好きだったり、

「イケてない子」としてレッテルを貼られる地味な女の子がいたり…と自らの学校時代を思い返しても思い当たるフシがある人々ばかりがアメリカの郊外の高校にも存在していることを知ることが出来ます。

そんな中、世の中のすべての視線を一点に集めた事件が起きます。

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全ての人に存在意義、生きる価値があると耳にしたことがありますが、その反対も言えるのではないかと考えてしまう衝撃的なラスト。。。 
「人は、皆平等に価値がない」という言明を本気で受け入れられる人はあまりいないように感じますが、この映画はそこへの挑戦をも示していると思います。

 

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蛇足かもしれませんが、ガス・ヴァンサント作品は多くのアーティストやデザイナーにも影響を与えており、 

ドメスティックブランド「FACETASM」の17SSコレクションでは上記写真のトレーナーをサンプリングしたアイテムも登場していました。 

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雑誌POPYEのインタビューでもデザイナーの落合氏は、影響の受けた映画にエレファントを紹介していました。

やはり、映画や音楽、サブカルチャーは服と密接な関係があるように感じます。

自分が何かクリエイトするときに、外的要因ではなく内的な感情や鬱憤を発散させるエネルギーとともに自分が影響を受けてきたカルチャーを感じ取れるようなモノを作りたいと感じました。 

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次回はゆるーく服のお話をできればと思います。 

おたのしみに! 

 

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小さな夢。

 

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洗濯物がベランダで揺れているのを何となく眺めていると、

 

生まれも育ちも違う2人が出会って、隣同士で服が風に吹かれている。

 

そんな日々を過ごし、いつの間にか小さな服も間に干されていく。

 

家族ではそれが当たり前なのかもしれないけれど、なんか凄い事なんだな〜ってふと思います。

 

もし自分も結婚して子供が出来たら、今は面倒な洗濯も好きになるかもしれない。

 

好きな人の服を干すのってなんだか信頼されてる証拠というか、愛されいる保証の様な安心感を得られる気がする。

 

あの時一緒に買った服。

ちょっと頑張って探して買ってあげた服。

いつも仕事で着てる服。

凄く気に入ってるらしい服。

 

ヨレヨレになってたら、新しいのを買ってあげよう。

この服も売ったり捨てるんじゃなくて取っておこう。

 

そんな事を思いながら生活して見たい。

これが僕の小さな夢です。笑

 

あまり贅沢は言いません。

豪邸に住まなくてもいい。

高級車だっていらない。

ブランドの服だって欲しくない。

 

ちょっと不便のあるお家で、陽気な笑いで顔にシワを付ける。

 

そして若い頃に思い描いていた夢の事を思い出す。

なんで、いつから夢を忘れていたんだろう。。。と思いに耽る。

 

そしてふとベランダの洗濯物を眺める。

 

「きっと夢よりも現実の方が良いものになったからか。」と安心する。

 

そんな空気の様にさりげなく、けれど確実に感じる幸せが小さな僕の夢です。

 

 


よしだたくろう/結婚しようよ ≪歌詞≫ (1972年)

 

 

 

 

 

 

 

カルチャーから紐解くGosha Rubchinskiy。

今日は少しマニアックな服のお話です。

 

近年有名になってきたブランド「Gosha Rubchinskiy」ご存知の方も多いかと思います。

ロシア発のブランドで、ストリートでありながらもどこかモードでアバンギャルドなデザインとスタイリングが特徴的です。

 

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特に18ssのゴーシャのルックの中では、オーバーサイズやバーバリーのシャツにハット、キャップ、サッカーのスタイルなどが多く見受けられました。

 

 

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バーバリーチェック、サッカーのアイテムがかなり目立ちます。

 

実は、このスタイルにはいくつかの元となったカルチャーが存在しています、

 

それがこちら

 

 

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一つ目はUKチャヴ、いわゆるフーリガンという人たちです。

彼らは端的に言うと「ヤンキー」です。笑

彼らはイギリスの郊外で働く若者で、アディダスやアンブロなどのナイロンジャケットや偽物のバーバリーのウイングトップ、キャップをかぶってサッカーの試合で暴れます。

バーバリーは英国では富裕層の位置付けなので、それをアピールする事が彼らの反骨精神の象徴なのかもしれません。

ゴーシャとしては、サッカーのアイテムはやはりフーリガンから取ってきたのではないかと思います。

 

そしてもう一つは

 

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ロシア、ゴプニクです。

先ほどのルックで見受けられた、ワイドパンツに革靴、

アディダスのスニーカーやジャージなどはおそらくゴプニクが基にあるようです。

ゴプニクはこれまたロシアの「ヤンキー」です。

ジャージに革ジャンなどで街を闊歩するのが彼らのスタイルで、

ゴーシャのデザイナーはそんなロシアの労働者階級の出身だそうです。

過去のルックでも多くのスポーツブランドとコラボしていますし、

やはりそんなユースカルチャーを表現したかったのでしょう。

 

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いかがだったでしょうか!

 

古着にルーツがあるのと同様に、ブランドにもルーツがあるです。

 

古着もブランドも掘っていくと面白い、

 

「これとこれを組み合わせたか〜」みたいな見方ができるともっと楽しくなりますよ!

 

そうやって自分に合うものを探していくのもいいかもしれません。

 

 

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「JUNO」 少し大人な私のポジティブな成長物語

 

2007年公開の映画「JUNO」

 

私の大好きでとても大切な映画の一つです。

 

この映画を通して、私は自分自身を信じる事、小さな違和感を大切にすること、

「道化の一線」として人と接してはならないことを学びました。

 

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あらすじ: ジュノは反抗期真っ只中の16歳の女の子。他の子達よりはちょっぴり違うサバサバしたところがまた愛おしい。

ある日、彼女は興味本位で何ともさえない、見るからにオタク気質な少年と性交渉をします。このナヨナヨした少年が何とも気が小さくて良い役なんですよね〜笑

この時のジュノとしては、早く大人として認められたいと言う気持ちと、密かには、誰かに本気で愛されてみたい、本気で愛してみたい。という気持ちが隠れていたのだと思います。

 

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しかし、ジュノはそんな軽はずみな事をキッカケに16歳という若さで子を宿します。もちろん、ジュノとしても本気で願った末の妊娠ではないし、ナヨナヨ彼氏は責任を取ろうとなんてちっとも考えていないんです。

この彼氏にちょっと腹立ちますよね笑

 

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そんな状況でジュノはせっかく授かった命を里親に出そうと、心優しく、暖かい家庭を築きそうな夫婦を探します。

しかし、個性的な子供がいるのとは違い、大人にはもっと個性的かつ中身の見えにくい人たちが多くいます。

ジュノはそんな大人達と触れていく中で何が大切なのか自問自答し始めます。

おそらく、今までは欲望のままに趣味や遊びに興じてきた所謂普通の女の子だったジュノが、妊娠をキッカケに見栄や羞恥を捨て、大切なものを見つけたのかもしれません。

 

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その後のジュノの生活や決断、彼氏との行方は是非本編でご覧ください。笑

 

ジュノが社会の現実に振り回されて、ピュアな希望が悉く踏みにじられる姿には幼い頃に病気で入院した自分の姿を重ねてしまい、感情移入せずには入られませんでした。。

 

そしてジュノのそばでずっと変わらず愛し続けている両親や友達の姿にも涙腺をジワジワと刺激されます。笑

 

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あらすじだけを見るとかなり重い内容の様に見えるかもしれませんが、不思議なのはポップでポジティブにストーリーが進んでいくところ。

そこにジュノの本来の性格、明るい部分が見え隠れしています。

 

 

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全てが陽の興であると捉えるほど陳腐で凡庸なものはつまらない。」

これは太宰治の「人間失格」の一節です。

 

つまり全ての人には陰鬱さがあり、それこそが妙諦、即ち本来の姿。

 

弱くたっていい、小さくたっていい、子供だっていい。

 

ちょっとワガママで臆病なくらいがちょうどいい人生なのかもしれませんね。

 

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JUNO

 

 

サントラの中で1番かわいい曲も載せておきますね!笑

 

 

 

汚いコンバースの美学、あなたはどっち派でしょう。

 

知名度で言えば味噌汁を超えるとも言われている「コンバース

 

皆さんはコンバースと聞くとどんな姿をイメージしますか?

 

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こんな感じでしょうか。

 

はたまた、

 

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こちらでしょうか。

 

私がイメージしたのは

 

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コレ↑です。笑笑

 

これは持論なのか、世論なのかは定かではありませんが、「コンバースは汚れていた方がカッコいい」と聞いたことがある人も多いのではないのでしょうか。

 

友人に尋ねてみたところ、

「 汚いコンバースはモラルに対するアンチテーゼだ!」

コンバースは汚れて初めてコンバースだ」

「綺麗なコンバースって売ってるの?」

などなど、様々な意見をいただきました。

 

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 ルーツはそれぞれあるにしろ、どうやら90年代以降のカルチャーに興味を持った人には汚いコンバースの美学が存在しているのではないかという疑問を持ち始めました。

 

因みに、両親に質問してみたところ、また違う答えが返ってきました。

「靴は綺麗な方がいいのよ。」

ごもっとも。

ぐうの音も出ませんでした。

 

父曰く、

コンバースは昔は全部USA製だったから高価で今で言うナイキやアディダスのような感じ。

アメリカのティーンに憧れたからみんなコンバースをちょっと頑張って買って綺麗にカッコよく履くんだよ。」

 

確かに、現在でこそ世界中の工場でコンバースは作られていますが、70、80年代は特にバスケットボールシューズとしての位置付けが強かったせいか、今より高価だったようです。

 

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そこから時代が進み、大量生産が可能になると、大幅に値段が下がります。

 

その結果、多くの若者、お金のないアーティストなどが雑に着用し一気にストリートのアイコンとして飛躍します。

 

その代表格がご存知 カート・コバーン

 

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Lithium

Lithium

  • provided courtesy of iTunes

 

 

きったね〜。笑

こうやって90年代以降の若者には汚いコンバースの美学というのが根付いて行ったのかもしれませんね。

 

近年だと「SWIM DEEP」のザカリーなどが印象的なので↓ から是非

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やはりファッションのムーブメントには技術の進歩や音楽などのカルチャー的な要素が付き物です。

 

常に流行を追ってファッションを楽しむのもいいですが、

こういうカルチャー的な背景を見て、脳ミソをオシャレにするのも面白いかもしれません。

 

その他、コンバースが目立つPV載せておきますね!

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