若者を熱狂させる覆面アーティスト「BANKSY」
謎の覆面アーティスト
「BANKSY」
最近では東京で彼の絵が発見され、小池百合子都知事が写真を撮っていた事で話題になりました。
「カバンを持った可愛いネズミの絵がありました!」
との発言をしていましたが、実はこの絵には
ダークで風刺的的な背景がありました。
バンクシーの本当の意味。
伝えたい事はなんなのでしょうか。
“パブリックエネミーとしてのアート”
バンクシーの作品には社会批判・政治批判の
メッセージが隠れています。
特に有名な彼の作品
「奴隷労働」
彼の作品は、小さい子供ですら働かないといけない労働者階級の風刺。
多くのイギリスの若者の心を捉えました。
事実、彼の作品がアメリカのオークションに出された時、ロンドン市民は
「バンクシーは人権保護を訴える財産だ」
と主張し、110万ドルで買い戻しました。
ここで注目なのは、バンクシーには1セントも入らなかったこと。
また、彼は商業主義批判も訴えています。
表面だけを見て中身を感じず、
ただブランド・商材としてアートを
扱う事に対する抵抗です。
このビジネス批判を象徴するある事件がロンドンで起きました。
2018年にバンクシーの作品が額縁の中に入ったままオークションに出されました。
オークション会場では絵のディーラーなどが集まり。140万ドル(1.5億円)で落札。
しかしその時、事件は起きました。
なんと額縁の中にはシュレッダーが隠されており、バンクシーの絵は切り刻まれました。
しかもその瞬間を撮影した様子がバンクシーのインスタグラムで配信されたのです。
つまり、バンクシーはその会場にいて落札の瞬間を待ち、それと同時にスイッチを押したようでした。
バンクシーはメッセージではなくビジネスに走る人を批判する目的でこの事件を起こしましたが、その切り刻まれた絵の値段は高騰
これは世界で初めて、オークション中に完成した作品とも言われています。
その様子↓
「バンクシー」の絵画 新たな映像公開(18/10/19) - YouTube
その他、社会風刺の強い作品↓
有名な作品はまだまだ沢山ありますが、
特に描かれている風刺画が
「ラット」
イギリスでラットと言えば、日本でのハツカネズミ(マウス)ではなくドブネズミを意味します。
都知事は防潮扉の絵を指して、
「かわいいネズミちゃん」とほほ笑んでいましたがバンクシーの描くラットは病原菌をまき散らしたり、家財や電線を食いちぎる害獣として忌み嫌われているもの。
イギリスの首相官邸では300年前から代々ネコが飼われており、ラットはまさに“パブリック・エネミー(社会の敵)であり、
これこそバンクシーが都庁にラットを描いた本当の理由です。
そして、私がバンクシーから学んだ教訓は
「大切なのは言葉そのものじゃなくて言葉が語るストーリーだ。」
誠実と真実と思いやりに対して賛成の声を、不正と欺瞞と貧欲に対して反対の声を上げることを決して恐れてはいけない。