ストレートエッジ、今こそ見直すべきカルチャー
「愛というものは、愛されることによりも、むしろ愛することに存する。」
あなたにとって大切ものはなんでしょうか。
もう一度見つめ直すきっかけになればと思い、「ストレートエッジ」という思想、一つのダーマを紹介します。
ストレート・エッジは端的な表現で表すと
・快楽目的でセックスをしない
・タバコを吸わない
・ドラッグをやらない
・アルコールを摂取しない
この4点が思想の主軸となっています。
これは80年代アメリカのハードコアバンド
「MINOR THREAT(マイナースレッド)」のメンバー、イアン・マッケイが提唱した思想です。
70年代から80年代初頭にかけてのパンクシーンはドラックやセックス、アルコールがカルチャーの一部として美徳的な扱われ方をしていました。
しかし、この影響で命を落とした有望な若者であったり、道を外して多くの大切な物を失ってしまった人々がいた事に間違いはないのです。
(映画「シド&ナンシー」では露骨に現れているのでオススメです)
確かに、既存のシステムにアンチテーゼを唱え、欲望のままに生きるカルチャーも唯一無二で大きな影響を与えた事に間違いありません。
しかし、このカルチャーに異議を唱えたのが上記のイアン・マッケイでした。
ロックだパンクだ社会批判だ革命だと言ったところで、
「だらしない大人」と同じように飲酒喫煙や薬物や自堕落な性行為、博打、フリーセックスと言えば聞き良い乱交、などに耽っているようではどうしようもない。
これが彼がストレートエッジを生んだ起源です。
いくら音楽的に素晴らしくても、ドラックに入り浸っていたら説得力に欠け、
どんなに友達の多い人間でも、恋人をよそにフリーセックスを説いていたら人望と想像力に欠けてしまいます。
いつまで経ってもそんな価値観が抜けないために、世間がパンクやハードコアを見る目が変わらないのかもしれません。
折角の良い文化が失われていくキッカケになってしまいます。
ストレートエッジをそのまま遂行する事が幸せになる事と比例する事ではないですが、参考までに自分の事を考え直してみてはいかがでしょう。
皆さんにとって本当に大切なものはなんでしょうか、
生きる目的はなんでしょうか、
誰だって人を傷つけ、苦い感情の濁流の中で生きることは辛いはずです。
本当に価値のあるものは野心や義務感からではなく、人間に対する愛情や献身から生まれるのかもしれません。
私の祖父は、朝から酒を飲み、タバコの煙にまみれ、祖母に文句を叩いては夕方に寝るような人でした。
その祖父がなくなる際、初めて祖母と手を繋いでいる光景を目にしました。
それはおそらく、死と向かい合った事で本当に自分に大切なものをは何なのか気づき、畏敬の念も含めた強大な愛への感謝だったのではないかと子供ながらに感じました。
もし、祖父がもっと早く祖母を大切にしていたならと、考えてしまう事もあります。
人は死ぬ時に2つの思想に別れると言われています。
・人に愛された事を思い出す。
・人を愛した事を思い出す。
あなたはどちらを思い出すことになるでしょうか。
どちらを思い出したら幸せなのでしょうか。
今一度、大切な人を見つめ直してみてはいかがでしょうか。